日本人と外国人の距離感の違い

呉善花さん著「日本の曖昧力」PHP新書に興味深いことが書いてありました。

呉善花さんは、拓殖大学国際学部教授で、1983年に来日、1988年日本に帰化した元韓国人です。

少し長いですが…

韓国の戦後世代はずっと反日教育を受けてきていますので、多かれ少なかれ「日本人はそもそもが野蛮な人たちだ」といったイメージを持っています。

中国人や中華文明圏の人々にも同じことが言えるでしょう。

ところが日本に来てみて、実際に日本人と付き合ってみますと、これが正反対のイメージヘと急速に変貌していくわけです。

日本人はなんて親切なのか、礼儀正しいのか、優しくて思いやりがあるではないか、野蛮な人なんてどこにもいないではないかと、誰もが感じることになるんですね。

また、日本の街並みの清潔さに感嘆し、治安の良さに感動します。

最近は日本も治安が悪くなったと言われますが、全般的な治安は依然としてよく保たれていて、日本が世界で最も安全な国であることは世界の統計が示しています。

こうして日本に来た韓国人は、大部分が当初抱いていたイメージと実際のギャップに驚きつつ、1年目は好感度を高めながら過ごしていきます。

しかし、1年目が過ぎて2年目、3年目に入って、1歩踏み込んだ付き合いをしようとした時に、多くの外国人が「日本人というのはどうもよくわからない」という印象を深めてゆきます。

日本人はとても優しくて親切だけど、一方ではよそよそしくて、どこか距離を置いて冷たく感じられるのです。

それは日本人と韓国人の距離感の違いからくるものです。

もっと踏み込んだ付き合いをしていこうとして必ずぶつかるのが、いわゆる「日本人の曖昧さ」というものです。

どうも考えがはっきりしない、好きなのか嫌いなのか、肯定しているのか否定しているのかよく分からないという曖昧さです。

韓国人の場合は、気が合うとすぐに仲良くなり、同性だと肩や腕を組んだり、深刻な悩みを打ち明けたりしますが、日本人の場合は時間がかかるようです。

ところが、5年目くらいから言葉ではちょっと言い表せない奥行きというか、深さや幅広さが感じられるようになってきます。

そうなってくると、どうも日本社会こそ人間らしく生きている社会ではないかという感じがしてくるんですね。

韓国人には、口では反日感情をいう人が多いかもしれませんが、5年以上いる人はだいたいがかなりの日本好きになっていくのです。

私などはそこから俄然興味が湧いてきて、そもそも日本とは何かと文化へ分け入って行って、もはや這い上がれないほど深みにはまってしまっています。

以上を読んでいて思い出すことがあります。

実際に会っての話しでも、書いたものでも良いのですが、日本人にも妙に馴れ馴れしい人がいます。

実際に会っての話しだと、少しでも早く「タメ口」をききたい傾向のあると思われる人がいます。

そういう人は馴れ馴れ過ぎに感じてしまい、どうしても距離を置きたくなります。

呉善花さんは正にその辺のことを言っているのだと思います。

一般的な日本人は、外国人よりも距離の置き方と言うか、間合いの取り方、遠慮を続ける期間が長いようです。

同じ日本人同士でもその辺に差があり、良く言えば「親しみやすい」、悪く言えば「馴れ馴れしい」人とそうでない人がいます。

当初私はそういう馴れ馴れしい人は単にKYなのだと思っていました。

ですがそうではなくて個人差のようです。

つまり、そういう相手にしてみると私は、韓国人が感じるところの日本人なのでしょう。

私はドイツに40年以上も住んでいるせいか、一時帰国をすると、たまに会う母親、妹、妹の子どもたちについついハグを求めてしまいます。

でも逃げられてしまいます。😅

奥ゆかしいというのでしょうか、感情を表に表さない国民性があると思います。

それは外国人にしてみると、確かに歯痒くて残念に思えるでしょう。

投稿者: netdeduessel

日本人のための、ドイツの生活応援サイト

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