適材適所、人選を間違えると、周りも不幸になります。

ドイツで会社設立のサポートをしています。

普通のケースは、依頼人であるお客様本人が社長になって会社を設立します。

あるいは、日本に本社があって、その会社の若手のやり手社員などが、ドイツ子会社の社長になるべくやって来ます。

ですが先日、変わったケースがありました。

そのご依頼主は、日本を始めとする数カ国で、いくつもの会社を持っています。

それぞれの会社には、雇用された社長や社員がいます。

つまり依頼主は、いくつもの会社を持つ会社オーナーです。

そしてドイツにも会社を設立することになりました。

社長となったのは、オーナーと偶然にドイツで知り合った日本人でした。

オーナーが、どういう目安で社長さん選びをしているのかに興味を持ちました。

一緒に飲んでいる時に聞いてみると、手を上げた人に任せることが分かりました。

「えっ! たったそれだけ?」

ビジネスの種やコンセプト、熱い志を持っているとか、それに向けて起業のための資金を少なくとも半分は自分で貯金した… とかではないのです。

社長になった人は、今まで普通のお勤めを続けてきた人でした。

社長の経験もなければ、管理職の経験もありません。

熱い志もなく、気が利く人でもありません。

そして日本語しか出来ません。

新しく設立する会社をゼロからスタートさせるのには、並大抵の努力では不可能です。

努力も大事ですが、向き不向きや、本人のやる気などの全てが必要です。

しかも異国の地です。

言葉が通じません。

色々と良い条件を揃えた人でも、全身全霊を傾けないと、会社のスタートアップはこなせません。

そういう場合、社長さんのお給料はある程度高いものの、セブンイレブンが必要です。

セブンイレブンとは、朝7時から夜11:00時まで働くことを言います。

その場合、残された時間はわずか8時間しかないので、寝る時間はさらに短くなります。

週末も関係ありません。

会社のスタートアップとはそういうものです。

今回の社長さんは、そういうことも知らずに(?)始めてしまったようです。

その社長さんから打ち明けられたのですが、とにかく仕事とビザが欲しかったそうです。

ゆえに社長に立候補した…😰

その後、オーナーと社長はしょっちゅう文句を言い合っています。

お節介な私は、オーナーに提言しました。

「100mを走るのに15秒かかる人に、10秒を切らせようとするのは酷です」

社長にも提言しました。

「社長の責任はとても重いので、自分を壊してしまいませんか?」

それでも関係は続きます。

側で見ているのが辛くなるほどギスギスした関係です。

このままでは、オーナーも社長も、どちらもかわいそうです。

お互いに不幸になります。

それでもやめようということにはならないようです。

ひょっとするとオーナーには、一度ご縁があった相手には、自分からは決して別れを告げない、などというポリシーがあるのかもしれません。

社長の方も、愚痴や文句ばかり出るものの、辞めるとは言いません。

社長の愚痴は、気持ちは分かるものの、明らかに力量、経験不足です。

たとえが変ですが、相撲が弱いのに相撲取りになってしまったようなものです。

適材適所、人選のミスマッチは、お互いが不幸になると思います。

いえ、会社という社会の公器が出来た以上、労使と会社の3者が不幸になってしまいます。

そこに部下や取引先が存在すれば、当事者以外にも、周りの人間全てに迷惑がかかってしまいます。

投稿者: netdeduessel

日本人のための、ドイツの生活応援サイト

適材適所、人選を間違えると、周りも不幸になります。」への1件のフィードバック

  1. 日本語だけでどうやってスタッフとコミニケーション取るんだろう。
    不安しかないですね。

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。