世界中の政治家、町長、市長、知事、首相に知って欲しい「割れた窓理論」

いえ、知ってもらうだけではなくて、利用して欲しいと思います。

「Broken window theory / 割れた窓理論」というのをご存知でしょうか?

使われていない建物の窓が1枚割れているのを放置すると、時間と共にほとんどの窓が割られてしまう現象です。

なぜでしょうか?

「誰も気にしていない」、「責任を取っていない」ということが分かると、他の窓も割られ始めてしまいます。

「ここでは窓が割られることが許される」 という信号が出てしまうのです。

基本的に人間は、性悪説に基づいているかのように証明してしまうような嫌な理論です。

ですが実際にも、財布をテーブルの上などの目に付くところに置くのとそうでないのとでは、前者の方が失くなる可能性がかなり高くなります。

人間は誰でも、性善説と性悪説の両方を兼ね備えて持っているというのが本当のところでしょう。

いわゆる善い自分と悪い自分です。

でも悲しいことに、悪い自分が出てしまうことを誘発してしまうのを示すのが、割れた窓理論です。

割れたままの窓、目に付く財布、悩ましい格好の女性…

町人同士の挨拶が頻繁な町では、それがが無い町と比べて、空き巣やドロボーがとても少なくなります。

挨拶が行き届いた町では、泥棒が仕事をやりにくくなるのです。

そういった理論を良く理解してうまく利用すれば、犯罪を減らすことが出来ます。

それを行ったのが、1990年代後半のニューヨーク市長、ジュリアーノさんでした。

小さな犯罪でも厳しく取り締まったり、電車の落書きをすぐにきれいにしました。

その徹底度は、電車の落書きを綺麗にする作業がすぐにできない場合は、その車両を引っ込めてしまうほどでした。

その結果、まるで映画の無法地帯のようになってしまっていた当時のニューヨークを、ごく普通の治安の市に甦らせることに成功したのです。

前デュッセルドルフ市長は、割れた窓理論を知っていました。

なぜ私がそのことを知っているのかと言うと…

彼は、デュッセルドルフでボランティアで掃除をしているグループを一堂に集めて、ブレーンストーミングを行ったのです。

その席に呼ばれて、私たちが市長のすぐ隣に座り、彼の意見を直に聞いたからです。

彼は他にも年に一度、市民の誰もが参加できる掃除の日などを設けていました。

でも、何か物足りなさが感じられました。

割れた窓理論のことを知って、それを実行するのは素晴らしいことです。

知っていることは、知らないことを凌ぎます。

でも、実行することは、ただ単に知っていることをさらに凌ぎます。

但しその実行にも、部下たちにやらせるのと、自分が率先垂範して陣頭指揮を取るのとでは雲泥の差です。

彼の場合、自分が率先垂範して陣頭指揮を取るというところまでの気迫は感じられませんでした。

それはメルケル首相にも共通するものがあります。

ヨーロッパを代表するかのように、大量の難民を受け入れました。

「私たちには出来る!」

というスローガンで。

ですが、実際にフタを開けてみると、それがドイツという国、あるいはヨーロッパにとって、とんでもない負担になることが分かりました。

そして当時、日本で行われたサミットでのメルケルさんのコメントです。

「出来ることなら時計の針を戻したい…」

仮にも一国の元首。

しかもその国は、ドイツという、ヨーロッパの経済をほぼ一国で牽引する超先進大国。

そのドイツの元首がこれでは困ります。

さらに困ったことには、ドイツの議員の1人が自宅に難民を受け入れた時のコメントです。

「私には出来ない…」

自分が出来ないことを部下である行政にやらせるとは、何ということでしょうか?

正に率先垂範が出来ていません。

もうすぐその座が変わりますが、次の人に期待したいです。

投稿者: netdeduessel

日本人のための、ドイツの生活応援サイト

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