ドイツに一度は住んだことがある人は知っています。
ドイツは住みやすい国であることが…
特に日本から駐在で来る人の奥様。
1年も住めば、日本に帰りたくなくなるそうです。
ご主人は、会社と結婚しているので、ドイツに住み続けることなど考えていません。
いずれは日本の本社に帰ることしか頭にありません。
奥様は別。
そしてご主人でも稀に例外的な人もいます。
会社を辞めてでもドイツに残るという人です。
他にも、日本を脱出してドイツに移住してくる人たちがいます。
日本は住みにくいそうです。
分かる気がします。
日本は、和を以て貴しとなす、謙虚、謙遜、謙譲、気配り、気遣い、譲り合いの国。
それはそれでとても素晴らしいのですが、万物に長短あり。
それらの長短所は表裏一体です。
日本人の短所は、みんな一緒でないとダメなことです。
例えば「出る杭は打たれる」
皆んなと足並みを揃えないと許されないのです。
ところがドイツ、そんなことはありません。
放っておいてくれます。
さすが「自己主張」が必要不可欠の大陸の一国です。
面白いのは、日本を脱出してくる人の中には、日本が自分に合わないというよりは、本人が日本に合わない人がいることです。
どういうことかと言うと、皆んなと並んで足並みを揃えられない人です。
もっとつっこんで言えば、その人自身に何か問題があり、集団秩序を守れない人です。
さらに詳しく言えば、あまりにも変わっていて、日本では誰にも相手にされないような日本人がドイツに来ます。
そういう人は、ドイツに来ると日本語が通じないので、ドイツ(現地)人と完璧なコミュニケーションが取れません。
つまり、そういう人の異常さが、ドイツ(現地)人には伝わらずに分かりません。
そこでうまくいくわけです。
そういう人は、日本とドイツの良い所取りをしてとても調子が良いのです。
どういうことかと言うと、日本式が都合が良い時は日本式を取り、ドイツ式が都合が良い時はドイツ式にするのです。
損をするのは付き合う相手です。
当然のことながら、周りの日本人には嫌われます。
でも本人はお構いなしなのです。
ドイツ人と一緒になった日本人にも多くいます。
日本人なら、一緒になるのをためらう相手でも、コミュニケーションが100%ではないので、ドイツ人にはそれが分からないのです。
一緒になって長い時が経てば分かるように思えますが、その時は離婚するか、あるいはその時になってもまだ気が付かないかです。
何しろ国際結婚ですから、「こんなもんだろう」と変に納得してしまうのです。
わかります。みんな一緒、仲良く仲間はずれを出さない、という考えはもしかしたら日本の
美徳かもしれないけれど、少しずつ日本も違ってきています。
私も変人の部類です。リベラルでもない。ドイツは住みやすかったと思います。できればもう少しドイツ人の人とコミュニケーション取るべきでした。日本人の友達には恵まれていました。
もしかしたら社会的距離をとらざる得ない今より友人との関係は遥かに良かった、ーと思います。
当初からドイツ語が出来て、40年以上もドイツに住んでドイツ人とも付き合いがあると、やっぱり日本(人)がいいな〜と思います。
日本(人)の気配り、気遣いはやはりとても気持ちがいいです。
40年たっても、ついついドイツ人に対してもそれをやってしまい、相手には気が付いても貰えずに、いつも1人で苦笑いをしています。