ドイツのある大きなメッセ(展示会)でのお話です。
大きなメッセの会期中の晩は、どのホテルもレストランも予約で一杯。
ホテルの予約などは一年前から始まります。
どこのホテルも図々しいことに、この時とばかりに3〜4倍値上げします。
予約が遅いと70〜80km 離れたホテルしか取れません。
そんなメッセのひとつで通訳の依頼がありました。
日本から、2桁の数のメーカーが、自慢の製品を引っさげてやって来ました。
それをまとめていたのが私の知人。
そしてそこにどこかの公の組織も加わり…
2桁もの会社のグループで、1社に最低1人の通訳が付くので、通訳だけでも数十人のグループ。
そのツアーの計画スタート段階で、その知人から連絡があり、通訳代金の相談を受けました。
私が知っている相場を教え、さらに私自身が中レベルとして設定している€580+税を伝えたところ、それがそのツアーでの通訳募集の日当になってしまいました。
ビジネス通訳としては、€580は決して高い方ではありません。
M&A案件など、(個人的なアドバイスも含めて)集中力や緊張が強いられる場合は€850です。
(それでもまだ弁護士さんの半分…)
内容が簡単だったり、実際の通訳時間は短いものの、拘束時間が長い場合などは€350というのもあります。
でもそのレベルは、出来れば避けるようにしています。
なぜなら、そのレベルになってくると、学生さんのアルバイトでも済むので、若者から仕事を奪いたくないからです。
ジジイは老害にならないように引っ込む。
そう言うと、学生さんをバカにしてしまうようですが、やはりプロとはビジネス経験が違います。
さて、ではなぜ€580なのでしょうか?
実は私の誕生日が5月8日だからです…笑。
850はその反対。
では350の3は?
数字の3、5、8 は仏教で縁起が良いとされているからです。
仏教で縁起が良いとされている数字3つの内、2つも自分の生月日がかぶってる!
自分が運が良いのはこれも大きく関係していると思っています(笑)。
しかも8と5は、何とあの黄金比!(笑)
さて今回の話の味噌…
€580+税/日の料金を取り決めたのは良いものの、日本側から求められる資料に基づき準備に時間が2日以上かかりました。
後で気が付いたのですが、その資料がずさんでトンチンカン。
律儀に準備作業を進めたので、その資料のおかしさに気が付くのに少し時間がかかりました。(⬅︎ つまり鈍い…汗)
そしてそれらの作業時間は丸々無駄だったので、しょうがないから自分で独自に調査して何とか挽回を図り…
そんな調子のなんやかんやで €580 x 3日間が、2日以上も余分に仕事をしたので、日当はもう半分近くまで減ってしまいました…涙。
騙された〜。
いや、それは違う。
ついつい仕事にのめり込んでしまった自分がおバカさん。
数人の知人の通訳を紹介しているので、その人たちが心配です…汗。
ところで他にも通訳のお仕事に関して、2016年に5本のブログを書きました。
自分でそれを言うのはバカ丸出しですが、通訳を目指す人の参考にはなると思います。
通訳という、素晴らしいお仕事の醍醐味 1
通訳という、素晴らしいお仕事の醍醐味 2
通訳という、素晴らしいお仕事の醍醐味 3
通訳というお仕事 4
通訳というお仕事 5
[…] ⬅︎ 詳しくは前回分(通訳のお仕事 7 – […]