お釈迦様は、約束はしなければしないほど良いというようなことも言ったそうです。
約束というのは将来のこと。将来は何が起こるかわかりません。
つまり約束をすればするほど縛られてしまうことになります。
約束は果たせて初めて100点満点ですが、それで当たり前です。
どんなに頑張っても最高点で、しかもそれで普通。ところがそれができないと嘘つきになってしまいます。
何が起こるか分からない将来の出来事に対して、今の時点で決めてしまえば守れない可能性が出てくるのは当然のことです。
さすがお釈迦様ですが、約束や有言にはそういった理由で本当はかなり高いリスクがついてまわるのです。
有言実行は良いことですが、無言実行は楽です。
ところが有言不実行は単なる嘘つきになってしまいます。
誰でもついついその場、その場の格好を良くするために、自分のできる最大限のことを言ってしまいます。
だから約束をしなければいけない時は、精一杯余裕を持たせることが大切です。
あるいは約束をしないのが一番です。
安請け合いは、自分の信用を落としてしまうリスクなのです。
リスク大です。最小限くらいを言った方が良いのです。
例えば、人との待ち合わせに向かっていてどうしても遅れてしまうとします。
遅れを伝える連絡で、余裕を持たせた時間を伝えるということはなかなかできません。
あと20分くらいで着ける所へ行く場合、人が待っているから長く待たせる印象を与えてしまっては悪いと思って、良くて20分、へたをするとついつい「あと15分くらい」とか言ってしまわないでしょうか。
そこで30分と言える人はめったにいないと思いますが、30分と言っておいて20分で着ければ好印象を与えられます。
20分で行ける所に20分で到着できるのは、数多くある可能性のうちのベスト、最高点の時のみです。
ワーストである、行くことができないとの間には、20分、25分、30分、40分…等、いろいろな可能性がありますが、20分が一番難しいのにもかかわらず、15分などと言ってしまうのです。
同じように、やりもしないこと、できもしないことをやる、できると、ついつい口に出してしまいます。
安請け合いです。
話しをしている時点では簡単に思えてしまい、しないこと、できないことをついつい「する」、「やる」と口に出し、その場では良い印象を与えられますが、あとで実行しなければただの嘘つきです。
約束をしたわけではないという言い訳があるかもしれません。
でも言ったことをやらないのは嘘つき以外の何でもありません。
そういうことが続くと自分の信用を落としてしまいます。
川崎
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