うちには16歳の長女、そして13歳、11歳の2人の男の子がいます。
父親である私は3人から「父上」と呼ばれます。
小さい時からそう呼ぶ様に躾けました。
それを躾けと言えるかどうか分かりませんが、「パッパッ」と呼べるような「パパ」ではなくて、「父上」です。
時々パパと呼ぶ時もありますが、大概父上です。
母親は、「マ〜、マ〜」と呼べるようなママではなく、母上と呼ばせています。
ドイツ語が母国語なので、日本語はあまりよく理解していないからです。
普通の日本人家庭の子どもなら、そのおかしさに気が付いて、そう呼んでくれないかも知れません。
例えば13歳と11歳の息子たち。
つい最近、普通の日本人である駐在さんのご家庭の子供から、「俺」という単語を覚えて使い始めました。
小学校高学年の彼らからその言葉が出てきた時は、似合わないのでついつい笑ってしまいました。
それまでは、一人称単数の時は主語を省き、複数の時は「私たち」と言っていたのです。
「僕たち」や「俺たち」という単語は彼らの頭の中には無いようで、今でも「私たち」と言います。
母上、父上と呼ばせると言うと、「堅いな~、かなり厳しく育てている?」
と思われそうですが、それ程厳しいわけではありません。
その証拠に、3人の誰からもよくハグを求められます。(⬅︎ 証拠になるかどうかは不明…)
でも、次のことは守らせるようにしています。
出したらしまう、開けたら閉める、脱いだ靴は方向を揃えて置き、服はたたむ、食べられるだけ皿によそる、平気でゴミを捨てるのではなく、ゴミを進んで拾う、常に次の人のことを考える、自分さえ良ければをやめる、問題に背を向けない、卑怯なことをせずに正々堂々とする、良いことに気がついたらどんどん行う、実行できないことを言わない、できない理由を作らない、すぐに動く、私利私欲私憤ではなくて公利公欲公憤で動く、陰口を言わない、自分がして欲しくないことを人にしない....
長くなりましたが、自分でさえも実行しきれていないことを求めています…笑。
普通一般のドイツ人の親子間は、両方向で Du(君・お前)という主語が使われます。
親から子どもには Du、子から親へは Sie ではなく、どちらもDu(君・お前)です。
友達同士のような感覚なのでしょうか。
親が子供を叱る時も、何かこう、威厳がないような気がします。
実際に、良いことではないことをしている子を親が怒っても、子はそれをやめずにいます。
親は何度も注意して、それが改まらなくても構わないのか、何度も注意します。
うちではそういう場合、特にそれが母親からではなくて私からの場合、3回目にはきついお仕置きが待っているせいか、1、2回で改まります。
お姉ちゃんの過去の三回の引っ叩かれを見て覚えているからかもしれません。
勿論、うるさい・厳しいドイツ人のお宅もあるのかも知れません。
でもやはり日本語の様に、上下関係がハッキリとしていた方が良いと感じます。
川崎