月刊誌「致知」12月号、「高い壁にも必ず向こうに行けるドアがある」という記事

は、ドイツ人建築デザイナーであるカール・ベンクスさんが、日本の古民家再生を日本人に代わって後世に伝えようとして頑張ってくれていることを伝える記事です。

月刊誌「致知」は、雑誌とは呼び難い本です。なぜかというと、内容に感動モノの記事が多く、他の雑誌のように読んだ後にポイっと捨てることができずについつい保管してしまうのです。

人間学をテーマにした堅い本で、約40年前に発行が始まって間もない頃、「こんな堅い本は売れない…」と言われながらも健闘して、今では発行部数は10万部だそうです。

発行部数10万部というと、日経ビジネスの20数万部と比べてみても立派な発行部数を誇っていると思います。

その致知には「木鶏会」という読者会が日本全国あちこちにあります。

海外にも数ヶ所あるのですが、ヨーロッパで唯一なのがここデュッセルドルフです。

デュッセルドルフの会が始まってまだ一年程度なので、全員集まっても8人程度で、集まりが少ない時は3人という時もあります。

それでもほぼ毎月は集まり、最新号の致知の記事について話し合っています。

集まって話し合うような記事はどんな内容なのかというと、正に人間学そのものです。

人間学って何でしょうか? 少し古くはあの歴代の総理の相談役を務めた安岡正篤さんが重んじていた学問です。

一言で言えば、人間は人間としてどう生きてゆけば良いのかという学問です。堅くなってしまうわけです…笑。

有名無名な人々が、自分の人生においてどのような苦難、苦労を乗り越えてきたかという記事が多く、とても感動させられたり、考えさせられたりする内容が多いのです。

平坦な人生ではなく、苦難や苦労が多かった読者には琴線に触れることが多いのだと思います。

今回も集まった3人で、致知の12月号について感想を述べ合いましたが、どういうわけか、私を含めた3人の内の2人が表題の記事を一番感に入ったものとして取り上げました。

そして面白いのは、2人とも同じ記事を一番に選んだものの、その理由が全く違うことでした。

一人がその記事を一番に選んだ理由は、その記事のタイトルでもある「高い壁にも必ず向こうに行けるドアがある」という点でし

た。

どういうことかというと、人生において目の前で高い壁に直面しているような場合、努力の度合いを増すなどして高い壁を何とか超えるのではなく、見方・考え方を変えれば高い壁が高い壁でなくなると言うことです。

つまり、見方、考え方によっては、今、目の前に現れている高い壁が、本当は低い壁かもしれないと言うわけです。

なるほど~、と思いました。

それに対して「日本ファン日本人」である私が一番に選んだ理由は、日本のファンになる理由の一つをこの記事が正に証明してくれているからです。

表題の記事である、釘を一切使わない日本の伝統的な木造建築方法以外にも、日本の大きな駅で3~4分に一本の電車が狂いなく発着する電車の運行管理の正確さは外国人にとっては驚きの事実なのです。

世界遺産に登録された、バラエティーが豊富過ぎる程の日本食などもそうですが、世界の物差しで測ってみると、びっくりするようなものが日本には実は多く存在します。

でも殆どの日本人はその事実に気が付いていません。実際に海外で生活して、現地の言葉も理解できないと気付くのが難しいのです。

かく言う私もそのことに気が付いてまだ数年です。自分で自分のことを「鈍い奴だ」と思っています。

今回の記事は、古き良き日本の建築方法の良さを、1人のその道のドイツ人専門家が証明してくれているのです。

ドイツ人建築デザイナーである、カール・ベンクスという、1996年に初来日して現在は新潟に住んでいるドイツ人ですが、日本の古民家再生において、「ふるさとづくり大賞」という内閣総理大臣賞を受賞しました。

色々なご縁があって、釘を一切使わずに、木材と木材を組み合わせる部分の切り方の工夫だけで組み立ててしまう日本の古き良き建築方法を知って驚き、今はそれを日本人に代わって後世に伝えようとして頑張ってくれています。

そこでついつい思い出してしまうのが、日本の豆腐の製造を何とか後世に残そうと日本人に代わって頑張ってくれているフランス人です。

豆腐が健康に良くて世界で認められているのは聞いたことがあるかと思いますが、日本の伝統的な豆腐製家業主さんが減りつつあるそうです。

驚くべきことは、世界でも稀なこのような日本の良いものを、外国人が残そうと頑張ってくれていることです。

この記事のカール・ベンクスさんも、記事の中で書いているのですが、「宝石を捨てて砂利を拾う日本人」と嘆いています。

最近の日本人は日本の古き良きものを理解せず、どんどん易きに流れていっていると指摘しています。

京都なども、数十年前と今では全く違うそうで、「何だ、昔の美しい京都はないじゃないか」となるそうです。

世界の中でも際立った日本の良さについて、もっと多くの日本人が気が付いてくれることを切に願っています。

川崎

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カテゴリー: ドイツ、ドイツ人について, ドイツの暮らし, 日本、日本人について, 時事
月刊誌「致知」12月号、「高い壁にも必ず向こうに行けるドアがある」という記事」への1件のコメント
  1. 佐藤庸子 より:

    そうなんですよね。日本の滅びゆく文化、フランス人や外国人が継承しているのが多いのです。
    金魚や鯉の研究家もフランス人、日本茶の講師もフランス人、
    抹茶好きが高じて日本に住み着いたフランス人もいます。
    みんな、とんでもなく日本語が達者で言葉遣いが丁寧です。
    たいしたものです。

    今年もどうかよろしくお願いします。

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