進化が示す健康法則

ネアンデルタール人は約25万年前に出現した後、その約22万年後、つまり今から3万年ほど前に完全に消えてしまっているそうです。ネアンデルタール人はまだそれほど器用に道具を使いこなせなかった代わりに骨格がかなりしっかりしていて、現代人とは比べ物にならないほどの力持ちだったそうです。

 

顎や歯も大きく発達していました。当時の道具は現在のものとは比べようもなく幼稚で、小動物の狩猟などはかなり難しかったであろうと想像できます。

 

当時の化石からは、彼らが昆虫を食べていたことが分かるそうです。「えっ? 昆虫を食べる?」と聞くと、一瞬気持ち悪く思いますが、よく考えてみると特に東北の方では、現代日本人もイナゴの佃煮や蜂の幼虫などの昆虫を食べています。人類が石器を使い出した形跡があるのは200万年も前だそうで、その頃の頭蓋骨からは既に言葉を話せる能力ができつつあったと判断できるそうです。

 

それでも食べ物は原始的で、煮炊きをしている形跡はないそうです。つまり人類は数百万年以上も前から数万年前まで、何と数百万年もの長い間、ずっとそのような自然のものを生で食べ続けてきたわけです。そういうものをずっと長く食べ続けてきた進化の結果として私たち人間の身体は出来上がったはずなわけです。

 

ネアンデルタール人の後、約3万年前から1万年前に現れたとされるクロマニヨン人でも穀物を栽培したり、火を使えるようになった形跡がないために、農耕や火の使用が始まったのはわずか1万年ほど前頃からと考えられるそうです。クロマニヨン人はその頃既に精巧な道具を使っていたそうですが、それでも穀物を作っていた形跡はないそうです。

 

火を使って食べ物を柔らかくできるようになったのはどんなに早くとも今からわずか1万年前。数百万年もの長い人類の歴史の中でも本当にまだごく最近のことと言えます。

 

温かくて柔らかい食事を取るようになったために、顎が小さく退化していきましたが、小さな顎に対して歯が大きいと顎に収まりきらずに歯並びが悪くなります。これは歯の大きさの退化が遅れているためではないかという説があります。永久歯は成長することがありません。生え始めた時からすでに大きいということです。これに対して顎は、子供は小さく、成長につれて大きくなり、大人と子供ではずいぶんサイズが違います。

 

小さな子供の顎には大きな永久歯が生える場所はないわけで、そのために乳歯の存在があるらしいのです。そう考えるとそのような説には信憑性があるような気もします。耳を動かせる人がいればそうでない人がいたり、足でものをつかめる人とつかめない人がいたりします。犬や熊が立ち歩きをしているのは、遠い将来は彼らも歩けるようになる進化の兆しであるという面白い説もあります。

 

例がちょっと極端になりますが、サメの場合は獲物を鋭い歯で食いちぎってはそれをそのまま胃に送り込んでいるだけなのは、多くの映像を見ていてもわかります。サメは人間や草食動物のように何度も何度も食べ物を口の中で噛むということはしない、いえ、できないようになっています。

 

きっとそのように進化したのでしょう。だから歯はあのようにギザギザになっていて切るだけの機能です。獲物の骨など、何か硬いものを噛んで歯が抜けてしまっても、すぐ後ろに控えている次のギザギザの歯が前方にしゃしゃり出てくるそうです。

 

あのギザギザの歯で切られたまま送られてくる獲物の肉の塊をそのまま消化しなければならない胃の消化力もたいしたものだと思います。もし胃の消化力が弱いと、慢性消化不良で以前の私のようにずっと下痢が続いてしまうでしょう。

 

トラやライオンなどの猛獣の歯もそういう意味では似たものではないでしょうか。それに比べて牛や馬は食べている草を口の中で何度も何度も噛んでいます。我々人間も口に入れた食べ物を何度も噛んでから食道に送り込みます。当然のことながら、歯の形もサメや猛獣のような形ではなくて、牛や馬のそれに近いものが多いです。

 

それは一体何を意味しているでしょうか。数百万年という長い年月の間に私たちの祖先が食べてきたものが歯をそのように形作った、進化させたとは考えられないでしょうか。

 

つまり数百万年の間、木の実や果物、昆虫を食べてきた、そして最後の1万年ほどは穀物を食べてきたから今の人間の歯の形ができたと思えないでしょうか。そしてそれは歯に限らず、胃や腸などの内蔵も、人類がずっと食べ続けてきたものに合わせて進化したとは考えられないでしょうか。

 

平たいお皿によそられたものを食べることができない鶴と、細長い入れ物に入ったものが食べられない狐のイソップ童話のお話ではありませんが、歯や内臓だけでなく、口の形や体型もその長い年月の生態にもとづいて進化したと考えられます。

 

猛獣の歯がいかにギザギザでも、例えばもし牛のように動きが遅いと獲物を捕まえることができずに絶滅してしまいます。キリンの首が短いと高い木の葉っぱを食べることができません。最も分かりやすい例ですと、蟻食いの口や舌はまさに蟻を食べるためにできているようにしか思えません。

 

人間の口、歯、食道、胃や腸もそのように今までずっと食べ続けてきたものを効率よく身体に取り入れるために出来上がっているのではないでしょうか。精巧な道具を使えるようになってからは魚や肉も食べ始めたと考えられますが、ライフルや罠などの技術はなかった頃の狩は簡単ではないでしょうから、肉食はかなり限られたもので、それはごく最近になってからだと想像できます。

 

もし人間がかなりの長い間に猛獣のような食生活をしていたとしたら、現在のようにほとんどの歯が臼歯となるのではなくて、その多くが犬歯となっていた方が自然ではないでしょうか。人類数百万年の歴史を通じてずっと長い間食べてきたものが身体や歯を進化させてきた。逆にいえば、私たち人間の体はそういうものを食べるのに適した身体になっている。そう考えると身体にとって一番良い食べ物が何かということが自ずと明らかになるのではないでしょうか。

川崎

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カテゴリー: ドイツの暮らし, 健康, 医療と健康
進化が示す健康法則」への1件のコメント
  1. senryusato より:

    固い物を食べなくなった、食べずに済むと、あごの形も違うようで
    ほっそりとしてくる。第二次世界大戦後は日本人の男性のあごはごっつい。四角で
    まるで寅さんみたいなのが多いですが
    最近は三角形。あごはほっそりとしています。

    食べるものによって骨格は変わってくるのですね。

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