憲法改正の前に大事なこと

8月30日デュッセルドルフ Black Boxで「不思議なクニの憲法」が上映されます。

英語字幕がつくことになったとのことです。ますます期待が高まります。日本人以外の方でも英語で観ることができるので友人知人をお誘いの上ぜひ足を運んで色々な声を聞き、考えるきっかけとしてほしいな、と思います。

映画「不思議なクニの憲法」 上映会&監督とのトークセッション

8月30日 18時開場、18時半上映開始 デュッセルドルフ BlackBoxにて

映画「不思議なクニの憲法」 デュッセルドルフ上映会の案内PDF

→ https://goo.gl/hwCRRK

映画「不思議なクニの憲法」公式サイト www.fushigina.jp

 

そもそも「憲法」とは何なのか、「誰のために」「何のために」あるのでしょうか。
改憲、護憲の前に「憲法」とは何なのかを知っておかないといけません。

根本的な問題として、市民は権力に対してどういう態度を取るかということが非常に重要です。

まず、「権力を持つ者は放っておけば権力を乱用する」ということを嫌というほど味わった歴史があります。
だから憲法によって権力者が権力を乱用しないように縛るのです。
これが「立憲主義」という考え方です。

市民が権力に対する監視の目を怠ると権力者に好き勝手を許すようになってしまいます。
だから権力を厳しく監視し疑わなくてはいけません。本来マスコミの役割はこれなのですが、権力側は逆にマスコミを「大衆操作」の道具として利用してきました。

いわゆる「プロパガンダ」です。

戦中の日本のメディアは報道ではなく政府宣伝媒体に成り下がって嘘の情報ばかり流していたことは誰もが知るところ。現在はどうなのか?

 

マスコミからの情報も鵜呑みにしていては危険だということを歴史が教えてくれています。現在においても、市民は常に権力者を警戒し、情報を鵜呑みにせずに自分で考えなければ自分たちを守れないと思った方がよいのではないでしょうか。

ですから、政府が憲法改正を唱えたら、「どんな魂胆があるのか」とまず気を引き締めて用心しなくてはいけません。しかも以前は憲法改正を声高々に唱えていた安倍首相が、参議院選挙前は争点化を避け、選挙後に一転改憲への意欲を再び表明したという今の状況です。

憲法のささいな言葉の書き換えが大きな禍根を残さないように一字一句疑ってかかる必要があります。

一般人には難しいですから、憲法学者、法の専門家の意見にあたる必要があります。

有名人が言っている、テレビが言っている、関係ありません。憲法の議論を観ていると論点のおかしなものがほとんどです。ほとんどの議論は意図的に9条のみに焦点をあてています。しかし、安倍首相は「前文からすべてをふくめて変えたい」と言っているのです。

例えば重武装中立を主張する改憲派で有名な人物が自民党の改憲案には大反対、論外と切り捨てています。自民党改憲草案に非常に重要な人権上の問題点が数多くあること、現行憲法だけでなく、「立憲主義」が根底から覆されることなどを理由に挙げています。改憲派ですが、自民党の案は論外なのです。

憲法学者で自民党の草案に反対する人は大勢いますが、支持、擁護するという人は一生懸命探しても見つけられません。

 

私たち国民は情報を鵜呑みにせず、自民党の主張とそれに反対する主張の両方に冷静に耳を傾けたうえで、最後は一人一人が自分で判断できる力を持ちたいものです。

以下参考

自民党憲法改正草案

http://constitution.jimin.jp/draft/

同Q&A

http://constitution.jimin.jp/faq/

以下のURLには憲法学者が急遽出版した「改憲をめぐる素朴なQ&A」という小冊子PDFがあります。

「改憲をめぐる素朴なQ&A」

https://antianpo.wordpress.com/2016/06/23/%E6%94%B9%E6%86%B2%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8B%E7%B4%A0%E6%9C%B4%E3%81%AAqa/

 

対談 「憲法と民主主義」

http://www.thefuturetimes.jp/archive/no07/kimura/index02.html

わかりやすいのでちょこっと抜粋を載せます。

木村「憲法は最高法規であると同時に、国の長期的な理想や理念を掲げるものです。日本をどういう国にしたいのか、あるいは、世界に対してどんな貢献ができるのかを考えて、まず日本人にとっての美しさや良心のようなものを探し、それをきちんと落とし込んだものである必要があるわけです。 ~中略~ 実際、現行の日本国憲法も、原案はGHQによるものですが、それを翻訳して条文にするプロセスにおいて、日本が民主主義を実現するためにどのような要素を盛り込み、どんな言葉で表現したらいいのか、繰り返し折衝や議論が行われています(※2)。私が自民党の改憲草案にどうしても共感できないのは、そういう崇高なプロセスを決定的に欠いているからだと思うんです。その結果、非常にグロテスクなものができあがってしまう。もっというと、憲法を変えるというのは、具体的には〝条文を書き換える〟という作業になります。それは非常に技術的な問題なので、トレーニングを積んでいない人が条文を作ると、楽譜の書き方を知らない人が楽譜を書いているような、〝あなたが歌ってる曲とは音符がズレてますよ〟っていう状況になりがちなんです」

後藤「僕が自民党の改憲案を読んだときに感じた怖さって、今の話と繋がってくると思うんです。あの草案には、それを誰がどう読むかによって、どのようにも解釈できる言葉が多く含まれているように感じたんですね。例えば、現行憲法の〝公共の福祉〟という言葉が、わかりにくいからっていう理由で〝公益及び公の秩序〟という言葉に書き換えられていますけど、〝公益〟とか〝秩序〟ってすごく定義することが難しいし、その時々によって形が変わる可能性があるものだと思うんです。決して一義的なものじゃないというか」

木村「その通りだと思いますね」

後藤「僕は、条文の中にそういう曖昧な表現や言葉があるのはどうなんだろうと思うんです。条文の中の言葉の曖昧さを後退させると、ある政権はこう読んだけど、別の政権が立ち上がった時にまったく違う読み方をされてしまう、まったく違うふうに読めてしまう可能性が増してしまうわけですよね?」

木村「句読点がひとつ入るかどうかで、意味がまったく変わってくる可能性だってありますからね」

後藤「僕は、悪い方向に〝読めてしまう〟可能性があるというのは本当に危険だと思うんです。草案に出てきた〝緊急事態〟っていう言葉にしても、何を想定しているのか全然わからないんですが、〝緊急事態=コレとコレ〟っていうふうに具体的に示されないと、解釈次第でなんだって緊急事態にされて、最悪の場合、恣意的な武力行使や人権の抑圧がなされてしまう可能性があるわけですよね。だから条文は〝これ以外の読み方はあり得ない!〟と言えるような、権力が濫用されないものであることが大事だし、そうでないものを受け入れてはいけないと思うんです」

 

Manabo!

山片重信

 

 

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カテゴリー: 時事, 未分類, 法律
憲法改正の前に大事なこと」への3件のコメント
  1. senryusato より:

    そうなんですよね、実際テレビでも少し政府に反対したキャスターとかいなくなりつつあって・・。
    日本よ、これで大丈夫か?という感じ。
    治安維持法と言う名の「思想の取り締まり」なんかあったら、トマスピケティの本なんかも取り締まられそう(経済学者ですが、かなりアンチ資本主義)。怖いですよ、実際。

    ネトウヨってなんだか政府の回し者みたいな気がする・・・・。

    スイス人のハーフ春名クリスティーンさんも「靖国神社に参拝ってへん」と言ったら
    ネトウヨに虐められて、スイスへ帰れ(国籍は日本)とか言われて大変だった。

    日本の民主主義って何?

    ちなみに安倍首相、難民の受け入れに「そんなことなんで考えなきゃなんないの❔」と
    堂々と答えていた・・・・・。余りにミニマム。

  2. ASOBO! より:

    YouTubeでもたくさんあがっています。
    ネトウヨによるひどいものもたくさんありますが・・・
    やはり法の専門家の冷静なコメントが聞けるものが説得力があります。

    木村草太×田村 淳 「自民党改憲草案、第21条の内容って何?」2016.06.06

    かなりすごいです。。。
    条文の解釈の余地というのは恐ろしいです。
    「アナーキストの著作を読むだけで公共の秩序を害する危険があるとして逮捕されるのも正当化されかねない」とか。

    これは長いですが、改憲草案全体にわたって扱っています。
    22 木村草太×荻上チキ「自民党憲法草案」2015.09.25

    ワイマール憲法から学ぶ自民党憲法草案緊急事態条項の危うさ(報道ステーション)

  3. senryusato より:

    日本でもユーチューブ等々で見られることができるといいのに、と思います。改憲の前に
    法律が変わってしまう・・・ような民主国家日本ですから(自衛隊法など)無理でしょうが・・・・。

    憲法は1条から8条までが天皇制、9条の平和主義
    どこをどう変えたいのか、変えようとしているのか考え込んでしまう。

    天皇は80歳を超え、引退したいと考えていますが(それはできないので)
    生前退位という方法を取りました。本当は、憲法を変えて定年制でも設けて差し上げれば
    いいのでしょうが、天皇も憲法に触れることは言わない、
    象徴で当たり前のことなのですが、「口を出さない」と言うのは憲法を守っているから
    なのですよね・・・・・。

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