14歳になったばかりの娘を今朝、ひっぱたいてしまいました。
彼女の13年間の人生で、これで3回目です。
ひっぱたく時は強過ぎず、弱過ぎず。
相手に響く程度に。
メガネをかけているので、そのまま引っ叩くとメガネが飛ぶので、まずそれを取り外してあげて…
娘が、「ん? なんか変だぞ?」と身構えるにはもう間に合わないタイミングで、両手で取り外したメガネを左手で持ち、空いた右手が即座に…
とは言っても辛いものがあります。
普段はハグを求められたりする、ごく普通の父娘なので…
と、お思いますが…
願いますが…
信じていますが…
こういう時は娘から非常に怖がられます。
怖がられるというよりは、嫌がられます。
当然のことだと思います。
こっちだって引っ叩きたくなんかありません。
でも母親と口論になり、母親が叫ばないとどうにもならない時、いえ、叫んでもどうにもならない、親を親とも思わない時、止むを得ません。
自分勝手な女、傲慢な女、嫌な女に育って欲しくありません。
そうなってしまうと損をするのは本人です。
親が死んだ後も彼女は世の中で生きていかなければなりません。
今の世の中、特にドイツでは子供がひっぱたかれるなどということは普通まずあり得ないのかも知れません。
ドイツでは子供への虐待は厳しく取り締まられます。
知人のドイツ人の親子を見ていると、親(しかも父親) が口をすっぱくさせて何度も注意をしても子どもが従わず、不思議なことに親もそれに甘んじているように見えます。
虐待とは…
躾と虐待の境目はどこにあるのでしょうか?
子供がその点を逆手にとって偉そうにしているドイツ人家庭もあるようです。
子供もその点、偉そうに「虐待だ!」 とすぐに主張します。自分の至らない点、過ちは棚の上です。
その昔、私自身がとても厳しい父親に育てられて、何かというとすぐに体罰を受けていました。
居間には常に竹刀が置いてあり、私も妹も間違った時には叩かれました。
中学の時には、坊主にされた時もありました。父親が自分でバリカンを手にとって…
その時は、野球部のクラスメートに、「お前、野球部でもないのになんで坊主なの?」 と聞かれて恥ずかしかったのを覚えています。
今、大人になって、立派な人に子供の頃のことを聞くと、「母親が厳しかった…」 とか聞きます。
いい加減な奴、傲慢な奴は、やはりいい加減な親(と言ったら言い過ぎでしょうか…) から甘やかされて育ったような気がします。
当時は学校でも先生にひっぱたかれました。学校の先生からひっぱたかれた(思い出せる限りの)2回の内(実際にはもっと多かったかも…
忘れっぽいので覚えていません)、
「これはしょうがない。自分が悪い。ひっぱたかれても当然だ」 と思った時と、「理不尽な!」と思った時が1度づつでした。
後者の時は、子どもながらに徹底抗戦(と言えば大袈裟ですが)で、その先生をにらめつけながら前に進み出て、「自分が本当に正しいと思ったらもう一回引っ叩いてみろ!」 といった感じだったようで(誤解があったようですが、実際にも相手が悪いと信じていました)。
「引っ叩いた先生の方がたじろいでいたぞ」 と、その時見ていたクラスメート達から後で言われましたが、そのお話は横道にずれるので本題に戻しますと、私たちは結婚も結構遅かったので、娘は待ちに待ったかわいい最初の子ども。
まるで孫と間違えるかのように、それこそ目に入れても痛くないほどかわいい娘です。
生まれてから暫くは、毎晩夕食時に彼女は私の膝の上に乗っかっていました。仕事からかえって家にいる時はひと時も離したくないからです。
そんな娘をひっぱたきたいわけがありません。
でも今回、引っ叩きました。
引っ叩いて嫌われるのと、彼女が嫌な女になるのと、どちらがより嫌かを天秤にかけると…
その後、再び母親と口げんかになり2階に逃亡。
母親が何を言っても答えません。
そこで母親は、「あなたが下りてこないなら、(怖い) お父さんが行くわよ!」
そこで再び私が登場。
2階に上がっていくと部屋にいません。
どうやら浴室で鍵をかけて閉じこもっているようです。
ここで放っておくべきか、ドアを壊してでも入るべきか…
後者だと、ドアの周りの取り付け部分まで壊れるので、数百ユーロ(?)の修理代がかかりそうです。
一瞬迷いましたが、やはりここでも、こういう大事な時に、隠れ蓑を与えてしまうのが良いか、そうでない方が良いか、天秤にかけてすぐに後者を選びました。
まるで映画の一シーン。ドアを蹴破って中に入ります…
(こんなことは生まれて初めてです)
娘は不運にも父親に似て、生意気(な時があるの)です。ドイツの現地校で自己主張を叩き込まれています。
自己主張には責任が伴いますが、人間とはか弱いもので、主張はするものの、責任を負わない人が多くいます。
だから争いごとが起きます。
そして自己主張はちょっと間違えると自己中になってしまいます。
それが、日本人にとっては鼻持ちならない嫌なドイツ人が時々いる(ほんの一部です)理由ですが、彼らは自己主張だけして責任を取らない、いわゆる利己主義に凝り固まってしまっています。
(それでもこんなに住みやすい国を作ってくれたドイツ人たちには本当に感謝しています)
うちのかわゆい、かわゆい、目に入れても痛くないほどの娘に自分勝手な女、傲慢な女、嫌な女になって欲しくありません。
いい女になって欲しいと心から願っています。
厳しかった父親を見て、反面教師ではありませんが、子どもには絶対に手を出さないと心に誓っていたのですが、これでもう3回目です。
(今は) 嫌われても、憎まれても(普段は仲が良いので?)、嫌な女になって欲しくないので、いい女になって欲しいので、心を鬼にしてひっぱたきました。
でも娘はそれを(まだ) 理解できないようです。
親子喧嘩で、ただ単に腹が立った親が子供をひっぱたくのと同等に考えているようです…
でもいつかは理解してくれると思います。
私でさえ、あんなに嫌っていた父親が大人になったら感謝するようになったのですから…
ほんのひと時、嫌われても子供のときだけの辛抱。大人になれば分かってもらえる… いや、それどころか、感謝される…
ちなみに長男はひっぱたかれたことがないと言います。
ひょっとしたらおねえちゃんが、代表でひっぱたかれるのを見ていて学習しているのかも知れません。
そういう意味では娘が3人の中で見せしめの犠牲となっているのかも知れません。
でもその反面、ひとり目の子供としてお古はないなど、いつも一番得をしていることもあるので、バランスは取れているのでしょうか…
自分の子どもの教育と躾はとても難しいと思います。
お互いに甘えが出るからです。
あのガンジーですら、自分の息子は不良になってしまったのですから。
しかもいい年こいて。
川崎英一郎
本当に・・・。叩くこと=虐待 の世の中。
親が娘に警察にチクられてしょっ引かれるわけです。なんともはや。
何と! ドイツに限ったことではなく、我が郷愁の日本まで!
37年間のブランクは小さくはないものの、やはり世の中おかしくなってきている!
14歳か・・・。確かに男の子も女児も難しいですよね。
姪っ子は、14歳の時、関西の学校になじめず(言葉もかなり北海道と違う)
ゲームに凝りだし、母親にゲームを取り上げられました。その後、母親の財布から、6万円の大金を
無断で持ち出し、6万分のゲームをまた買いそろえてしまった.それを知った「父親」が
(普段はとても子煩悩なのですが)叩いたのです!!それからがもう大変!!!!の大変!!
姪っ子は「警察」に駆け込み、「父親は私を虐待している」と訴え、それを受けた警察は
父親を「児童虐待防止法」違反の参考人として呼び出し、事情聴取されました。
3(日)×8(時間)=24時間!!
その間、姪っ子は児童福祉施設(昔の孤児院)に入所。親戚中が、何事かと大騒ぎ。
今の日本は自分の子どもと言えども、叩けない状況にすらなっています。
昔のように叩いたりすると「警察沙汰」となり「虐待防止法の違反容疑者」となり逮捕される
可能性すらあります。
なんだかなあ・・・・と思う時もありますが、これが日本の現実。
14歳の父親を、警察に売った(笑)少女も、今は19歳。塾の講師のバイトしながら、大学で保健医療の勉強をしています。
このブログの著者の方も、こんな例もあると思って下さい。まじめになっていきますよ。
反抗期には反抗した方が将来まともになるのです。