つま先着地、べた足着地、かかと着地 その3

その2で、「つま先着地をすると、足首の関節が大きなクッションになります。ところが、かかとからの着地だと、そのクッションが全く活かされません」

と書きましたが、「それは間違いですよ。かかとからでもクッションは働きます。プロネーションがそれです」というコメントの投稿がありました。

偉そうに色々と書いておきながら、プロネーションという単語さえ知らなかったので、そういったコメントは異論や反論でも嬉しく思って調べてみました。

その結果、プロネーションとは、足首がわずかに内側に曲がることによるショックアブソーブのことだそうです。

なるほど!足首にはそういうクッションの機能もあるのですね。そしてそれが過ぎるとオーバープロネーション、つまり曲がり過ぎになるそうで、実際にそうやって歩いている人が近くにもいました。

でもそのプロネーション、足首の屈折による大きなショックアブソーブに比べれば、かなり小さそうです。

ところで、両手がなくても足を器用に使ってほぼ毎日の生活をこなしてしまっている人たちや、足で器用に絵を描いて周りを驚かせる人たちをご存知でしょうか?

人間の足って、実は私たちが普段想像する、歩くためや、ボール(お尻も?笑)を蹴るためだけの機能を担っているだけではありません。

遠い昔に袂を分かったチンパンジーにはかなわないまでも、物を掴んだり、掴んだものを使ったりする機能の下地はまだ残っています。

使わないから使えないと思っているだけで、個人差は大きくても練習すればかなりのレベルまで使えるようになります。

それは何かしらの理由で自然(神)が我々に故意に残してくれているものなのでしょうか? それとも単なる進化、退化の過程に過ぎないのでしょうか?

さて、走ることについて人間以外の動物を見てみると、これまた大変面白いものがあります。

動物界最速のチータは時速110km/hで走れることは誰でも知っていると思いますが、長い尻尾を振って急カーブなどもこなすものの、あくまでもそれは短距離のみにおいてです。

チータが天敵となるトムソンガゼルの走る早さは最高時速80km/h。でも長距離走れるので、頑張ればチータから逃げ切れることもあるそうです。

カンガルーは、最高60km/hのスピードで走ることができ、40km/hのスピード程度なら数kmも走り続けることができるそうです。とても長いアキレス腱の伸縮と、大きな尻尾を振る動作を利用して、何と4つ足を使うよりも少ないエネルギーで長距離移動が可能だそうです。

ところでホンダのASHIMOというロボットはご存知だと思います。ASHIMOの歩き方をよく見てみると、着地がほぼミッドフット(ベタ足着地)になっていることに気が付きました。

機械というものにとっては、動き、特に振動というものがかなりの曲者になってきます。振動などの動きがあると、ネジなどの部品を止めるための仕組みが少しづつ緩んできてしまうのです。

ASHIMOなどのロボットの場合、そのようなことへの対応、処置が前もって十分に施されているのだと思いますが、歩く時の着地のショック、振動対応は開発者を悩ませた問題のひとつに違いありません。

歩く時、走る時の着地に関するこのシリーズのお話し、もろかかと着地では怪我と手術で弱くなった自分の左膝が悲鳴をあげるので書き始めましたが、それは正に弱者の長所、健康な人は気がつかないことです。

でも気がつかないからこそ、うちの母のように、年を取ってから膝にトラブルが出てくるのではないでしょうか。

推測ですが、靴の発達する以前の人間や未開地の原住民は、都会の現代人とは違い、他の猛獣に対する危険や獲物探しなどからもう少し前傾姿勢で歩き、自然にベタ足着地になっていたのではないでしょうか。

そして火や飛び道具などを使い、周りの環境を変えて危険はなくなり、食事にも困らなくなり、靴のかかとも発達して柔らかくなれば、自然にもろかかと着地になってしまってもおかしくありません。

誰でもプールサイドのタイルの上などをもろかかと着地で歩けばそのショックの大きさは分かります。プールサイドで素足の人の歩き方を観察してみると、皆さん自然にベタ足着地をしています。

アーチ状をしている人間の足の構造をみれば、もろかかと着地よりもベタ足着地の方がはるかに身体に良いことは明らかです。

そしてアフリカの原住民はかかと着地をせずに膝の故障もない事実をみれば、靴に甘やかされてしまった私たちの足の退化が本当に心配になってしまいます。

右向きに走る男性たちが膝に優しいべた足着地。左向きに走る女性がすぐに膝を痛めるかかと着地。

乗り物の発達で歩かなくなり、家電の発達で動かなくなり、靴の発達で膝を痛め、ナビの発達で地理に疎くなり、PCの普及で字が書けなくなり、不健康で24時間いつでも手に入る食事で脂肪の付いた身体は弱くなり、インターネットの発達で便利になってもますます時間がなくなり、人間関係はますます薄くなり、我々は一体どこに向かっているのでしょうか…

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ドイツ自然療法士国家試験受験準備校に通う、健康オタクなおっさん

カテゴリー: スポーツ, ドイツの暮らし, 趣味習いごと
つま先着地、べた足着地、かかと着地 その3」への2件のコメント
  1. kenkoyongensoku より:

    コメントをありがとうございます。
    マクロビでは、人間の歯の構成に合わせた食事が一番良い食事だと言われています。

    同じように、人間の身体の作りの構成に合わせた運動が一番だと思います。
    例えば、一番大きく発達した足腰を使う運動を一番多く行い、次は腕や肩です。

  2. 佐藤庸子 より:

    インターネットの発達で、百科事典が売れなくなり、こどもたちは、「調べる」ことへの寄り道をしなくなったそうです。=苦労しないでネットで調べてしまうから、すぐ「忘れる」ような人間になるそうです。紙を手でめくる、という行為はやはり脚同様に重要みたい。ITの会社であっても、会議はインターネットも携帯も持ち込み禁止という所もあります。図表も手書き。ITに向かっているだけで仕事をしているような人が多く出始めてそれを防ぐためとか。
    手と足を使うのがやはり健康への一番の近道のようです。

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