ポケット・ティッシュに見る日独文化の違い

日本文化研究家の吉田喜貴先生という方の著書が、ドイツのKindleでも読めるようになりました。吉田先生と言えば、「世界地図を90度回転させると」「ちいさきものはみなうつくし」など、「目から鱗」の面白い話が盛りだくさん。それも元はと言えば、「新聞やIR情報では投資家として十分には先が見通せないから」と、株式運用を起点に、ここまで深堀して来られたのだからアタマが下がります。

先日の帰国の際に、先生とお話をさせてもらって、これまた多くの着想を得ることができました。思えば、日頃お世話になっている「ポケット・ティッシュ」からも、ビジネスのローカリゼーション(現地化)のヒントを得ることができるんです。

ドイツにお住まいの方には、よくお分かりでしょうが、ドイツ(ヨーロッパ)のポケット・ティッシュと日本のとでは、以下のように大きな違いがあります。

日本のは小さくて薄い: 一回かんで終わり。それどころか、下手をすると破れたり、はみ出したものが手についたりする(下品で失礼!)。必要最低限の装備(紙)に、あとは使う側の人間の技(大げさ?)が加わって、初めて役目を全うし得る。

ドイツのは大きくて丈夫: もったいないので、一回かんだ後もポケットに入れて、三回かそれ以上は使い回す。もちろん決して破れたりはしない。

一神教の影響か、完璧で整ったものを求めるヨーロッパ文化。ルネサンスの美術、クラシック音楽、そしてそう言えば、あのバカでかいロボットのようなワインオープナー(下の写真)、四角くて固い車(ボルボみたいな)も多かれ少なかれ、その流れをくんだものでしょう。車と言えば「長持ち」は徳で、「メルセデスは10万キロまでは流し運転だ」と言われたりするわけです。ルイヴィトンのバッグもそういう思想が元にありましょう。ポケットティッシュもそれと同じで、「大きくて丈夫」が大事なのです。(ドイツ人に限って言えば、そもそも体も大きくて頑丈ですし・・。)

一方、月や桜が「はかないから好き」という日本人。「過ぎたるは及ばざるが如し」は孔子ですが、日本人も大好きですね。それに先ほど触れた「ちいさきものはうつくし」は至るところに見られて、うちわをコンパクトにしたものが扇子だったり、お寺をポータブルにしたものが仏壇だったり、ヒーローが小さかったり(一寸法師、ハヤタ隊員?)。こういうのが日本人の基本思想なんです。ポケットティッシュも同じで、「小さくて軽い」のが好まれるのです。また、「使い捨て」が好きなのには、無常観と関係があるかもしれませんね。

このように、たかがポケット・ティッシュにも、日本とドイツの文化的背景の違いが現れます。日本人にはコンパクトなものがスマートに見えますが、ドイツ人には貧弱で安っぽく見えることもあるわけです。この視点というか、感性の違いも理解した上で商売したいですね。

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文: 黒須寛之   Wakyo Europe – Market Expansion Management & Advisory

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カテゴリー: ドイツ、ドイツ人について, ドイツと日本の違い, ビジネス

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