島国の日本にいると分かりませんが、海外に長く暮らすと、世の中色々な国の人間がいることに気がつかされます。
何を当たり前のこと言ってんだと思うかもしれませんが、どの国から来たかでその人間性が全然違い、各国そのお国柄というのがあります。
そのお国柄を大きく分けると、ヨーロッパではアングロサクソン系とラテン系というか、地中海沿岸諸国とそれより北の国々。
勿論例外も多い、あくまでも一般論ですが、地中海型の人たちは、それらの国々より北側の、一見とっつきにくい人たちに比べて陽気で、人が良くて付き合いやすい人たちです。
でも、ただし… が入ります。
それは、友人としてならいいのです。だったらいいじゃないかと思うのはまだ早過ぎます。利害関係のない友人としてならいいのですが、ビジネスの上では要注意なのです。
その理由は、地中海型の人たちは一般的にルーズなのです。世界規模で見ると日本人というのはわりと約束を守る国民です。ビジネスにおいて期日を守るということは大切です。
物を収める期日も、支払いの期日も、どちらも大切ですが、彼らはそれを守ってくれません。一緒にお仕事をするのが嫌になるほどです。
それに比べて安心できるのはやはりドイツ人、スイス人、オーストリア人、ベネルクス、北欧の人たちなど、地中海に面した国々より北側の人たちなのです。
ビジネスにかかわらずに、例えば待ち合わせをして待ちぼうけを食わされる、貸した物が返ってこないというのが駄目な人には、友人としても困るかもしれません。
昔経験したことですが、ビジネスではなくて友達レベルだと、地中海沿岸国人は30分位は平気で遅刻をします。でも南アメリカの人たちは1時間平気で遅刻をするのです。
期日を守らないだけならいいのですが、所有権が曖昧になってしまう国々の人たちにも困ってしまいます。
語学学校などで彼らと机を並べるとわかるのですが、自分のスペースと相手のスペースの境が曖昧で、相手のスペースは常に拡大されがちです。
ロシア南下の恐怖から、日露戦争に踏み切った当時の日本政府の気持ちが痛いほど良く分かります。
お隣さんは、いつも消しゴムを持っておらず、相手が必要な都度貸すまではいいのですが、時間の流れと共に、いつの間にかその消しゴムは、相手の所有物のようになってしまっていたりします。
消しゴムならまだ痛くも痒くもありませんが、それは現金でも同じ。一度貸し始めたら蟻地獄…
貸さなきゃ良いだけのことなのですが、お付き合いでなかなかそういうわけにもうかず…
会社の車が夜間いつも会社に置いてあるとします。それに気がついた彼らの1人は、「通勤に使っていいか」と聞いてきます。空いているのだから「どうぞ」ということになります。
数ヶ月もすると、その車はもうカンパニーカーではなくて、まるで彼のプライベートの車になってしまっています。その彼はやはりズボラなので、当然汚くもなっていきます。
というか、元々ズボラだから、空いている車を使おうという発想になるのかもしれません。
その辺のところは、世界の警察官の統計数が物語ってもいます。日本の場合、約千人の住民に2人の警察官が存在します(ドイツは3人)。
日本と同じレベルの約2人というのは、アングロサクソン系や北欧系です。トルコ、スペイン、ギリシャ、ポルトガルなどはどこも5人弱で倍以上。
シンガポールでは、お手伝いさんを雇って一緒に住むのが一般的らしいのですが、上・下の関係がきちっとしています。
そこへいくと日本人は、すぐにお手伝いさんと一緒に食事をしたりと、現地の人たちの習慣から外れてしまいます。
人間は慣れの動物、そして欲というのはエンドレス。お手伝いさんにとってはいつの間にかそれが当たり前となってしまい、次の雇われ先での条件の悪化(戻り)にもう耐えられません。
地中海沿岸の国々の人たちに、北側の人たちと同じことを求めることに、元々の無理があります。
EUも、正と準の最低二つのグループに分けるというのはどうでしょうか。それにしてもドイツ人のそういったレベルはかなり高いと言えると思います。
EK
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