ドイツの子供の支援システムが素晴らしすぎる

ドイツで子育て、大変貴重な経験をしました。(現在も継続中)

現地小学校入学直後から問題行動を連発、先生を悩ませる困った子供(しかもドイツ人ではなく外国人である日本人)だったにも関わらず、大変手厚い支援を受けることで子供の学校生活が一変、問題行動だらけだった子供が徐々に落ち着き、友達も増え、楽しく学校に通い、このたびめでたく卒業することができたのです。

子供(男の子)は日本生まれで4歳のときにドイツに来ました。

現地幼稚園に通っている間は特に目立つこともなかったのですが、小学校に入って2週間後から学校で問題行動を頻発するようになりました。

・授業中に立ち歩き、走り回り
・授業中に大声で歌う
・授業中に窓にのぼる
・授業中に先生にしがみついてはなれない
・授業中に先生のカバンから勝手に物を出す
・体育の授業に参加しない
・お友だちのランドセルに絵を描いてしまう

まだまだ枚挙にいとまがありませんが割愛します・・・

先生からも本人の口からも学校であったことしちゃったことの報告を聞く毎日。
授業(ドイツ語)がわからないからなのか、退屈だからなのか・・・
土曜日の補習校でも同じく問題を起こしているし・・・

困ったなあ、どうしよう・・・

と思っている間に大事件発生。

「今日ね、誰かのヤッケ(上着)をトイレの便器に投げ込んだの」

夜に本人の口から衝撃の報告を受けてびっくり仰天。

先生に連絡を取り、ヤッケの持ち主もわかってお詫びに行き、
これはもうどうにかしないと、と色々な人に相談しました。

すると次々に素晴らしい方々との出会いがあり、
ひとつのご縁がまた次のご縁につながって、
一人の小さな外国人の子供のためにいったい何人の大人が関わって助けて下さったことでしょうか。

詳しくは大変長くなってしまいますのでまた回を改めてということにして、今回はごく簡単な概略だけをご紹介します。

身内に相談するとその知人の医師から「アスペルガー症候群ではないか?」と言われ、

アスペルガーに関して記述のあるサイトを片っぱしから読むと、まさにビンゴ!という感じで当てはまっていました。

そうこうするうちに土曜日の補習校から、なんとアスペルガー症候群についての日本での第一人者である榊原洋一先生との面談が受けられるとのお知らせをいただき、これは是が非でも!と面談を申し込みました。何というタイミングのよさでしょうか。

結果、「典型的なアスペルガー」と太鼓判?を押され、アドバイス頂いたことで次に取る道が明確になりました。その後も毎年秋の面談でお世話になっております。

「アスペルガー」や「自閉症」との出会いは、これまで自分が持っていた、狭く凝り固まったくだらない価値観を木っ端微塵に打ち砕くことになりますが、それはまた別のお話なので割愛。。。

 

以下、主要なことのみピックアップします。

 

・本やサイトで勉強、アスペルガーの子供を理解することに努める
→ 今までいかに子供を理解しようとしていなかったのかをとことん思い知らされました。今でもなかなかできません(汗)

専門家との面談、相談
→ 色々な観点からの意見、見立てを得ながら、親の行動面での具体的なアドバイスをたくさんもらい、実行。根気よく向き合うよりほかに道はありません。ただし薬だけは一切拒否。

同種の問題を抱える親の自助グループに参加
→ ここで決定的な人物との出会いがありました。彼女の信じられないほどの親切なヘルプのおかげで、子供が学校にいる間中、専属のヘルパーさんがついてくれることになり(宿泊旅行にも帯同!)すべてが良い方向に向かったのです。

グループセラピー
→ 数人のグループで遊びながら協調性、社会性を育むトレーニングをしました。
理解ある先生のもとよい経験になったと思います。本人も楽しく通っていました。

ロゴぺディー(ドイツ語のトレーニング)
→ ドイツ語が不十分(かなりひどかったらしい)なため、週1回、専門家のもとでトレーニングを受けます。発音、文法、作文などなど総合的にドイツ語力をアップ。

エアゴぺディー(感覚統合療法、作業療法)
→ 週に1回、身体や頭を使った遊びや作業を通じて自分の身体をコントロールするトレーニング。包容力のある先生のもと、楽しく通いました。

ハイルテラピー
→ 子供が通った(今も通っている)のは自助グループの彼女から薦めて頂いた方のところで、自閉症の子たちが多く通ってきています。包容力のある穏やかな方で、子供も学校や友達関係での悩みを話しているようで、状況に応じて柔軟に必要なプログラムを行って下さいます。行く前は大変沈んだ様子だったのが終わったらとてもすっきりした表情で出てきたこともあります。さすがです。

ヘルパーさん
→ Jugendamtに申請し、認められたため(担当の方がまた素晴らしく親切な方でした)、学校にいる時間ずっと、専属で1人のヘルパーさんがついてくれることになりました。
3年生の始めからついてくださるようになり、すべてが一変。担任の先生も、「やっと普通に授業ができるわ」と。逆に1,2年生の間は本当に問題ばかり起こして大変だったのにいつも親切、丁寧に相談にのって頂き、なんとお詫び&感謝申し上げて良いやら・・・

ちなみに同じ学年の他のクラスにもヘルパーさんが入っていました。

ヘルパーさんは、訓練機関でトレーニングを受けた方がついてくださり、それも「相性があるから問題があればいつでも他の人と交替できます」とのこと。一人一人のことを本当に考えてシステムがつくられている素晴らしさに感動。

そして来てくれたヘルパーさんがまた素晴らしい方でした。
3年生、4年生の間クラスにずっとついてくださり、すっかりクラスの一員として、遠足にも宿泊旅行にも卒業パーティでもいつも一緒。クラスに欠かせない存在に。
ありがたいことに彼女は引き続き次の学校でもついてくださることになりました。

1,2年生の頃はクラスの友達と遊ぶこともあまりなかったのですが、3年生になって半年後にはお友達と連日遊ぶ約束をしたり、誕生会に呼んだり呼ばれたり、と大きな変化が現れました。それだけでももう親としては嬉しくて涙、涙。

今回無事卒業、夏休みも友達と約束して遊ぶという「普通の」こと1つ1つが実は感激ものなのです。アスペルガー特有の感受性が極度に強いこともあり、ともすると壊れてしまいかねないところをよく壊れずに育ってくれた、と思いを馳せてしまいます。

思えば学校やセラピーだけでなくバイオリンの先生も本当に理解と包容力のある素晴らしい先生で、小学校に上がる前から今もずーっと、様々な問題を興しながらもすべてを優しく受け止めてくれました。

子供は親だけで育てるのではない、学校だけでもない、社会の中でたくさんの大人との関わりの中で育つことの大切さを改めて思います。
子供たちは大人たちが共同で守って育ててあげたいものです。

ざっくり駆け足で概要だけでも、と思っても随分長くなってしまいました・・・
最後にふたつだけ補足を。

 

ヘルパーの彼女がついてくれたことは担当の子供1人だけではなく、クラスの子供全員にとって大変よい影響をもたらしたことも確かです。

実際、私たちと先生、彼女との話し合いの中で、「メインには担当の子供を見るが、クラス全体の子供も見てほしい。一人だけ特別扱いされるのを本人も嫌がること、そして何よりせっかくいてくれるのだからみんなをヘルプしてくれたら大変助かるので」ということになっていました。

何か問題のある子を排除するのではなく、一緒にいることでお互いに非常に大切なことを学べるのです、とKrefeldのSchulamtの長の方がおっしゃってくださいました。
このことは本当に多くの方に理解してて頂ければと思います。

 

そしてもうひとつ。

これらのセラピーや相談などはすべて健康保険でまかなわれ、ヘルパーさんはJugendamtのJugendhilfeが費用を負担するため、自己負担はゼロでした。

これはこうしたセラピーやヘルプが必要な子供を持つ家庭にとってはこれは本当に大きな問題です。費用がかかっていたとしたらとても負担できなかったでしょう。特にヘルパーさんをつけてもらうことはとうてい叶わなかったと思います。

出会った方々の素晴らしさがまず第一なのですが、それを可能にするドイツのシステムも素晴らしすぎます。

長文をお読み頂きありがとうございました!

 

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カテゴリー: 子育て, 教育

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