厚いドイツサッカー層の中で活躍する、知られざる日本人選手たちの活動

6月8日、ドイツのデュッセルドルフCfl Linksのグラウンド(Heerdt地区)にて、あるイベントが行われました。

遡ること約750年前、1288年に起きた権力争い以来、未だに両者の間には埋め得ることのできない大きな溝があります。

デュッセルドルフとケルン。

ドイツ語で Hassliebe と称されるお互いの関係。直訳すると愛憎という、愛して憎み合っているお互いの関係は、現代ではどちらの地ビールが美味しいのか、どちらのカーニバルが盛り上がるのかなど、些細な争いを今尚続けています。

州を代表するこの二都市間で特に盛り上がるのがそれぞれのサッカーチーム・FCケルンとフォルトゥナ・デュッセルドルフのダービーです。お互いの町を代表するクラブ同士の試合は毎回激しい試合展開になることはもちろん、試合開始前からサポーターによる衝突が絶えない、ドイツでも指折りのダービーです。

そんなデュッセルドルフとケルンで、トップリーグではないものの、将来のブンデスリーガー入りを目指して地域リーグでプレーしている日本人選手たちを集めて、日本人だけのデュッセルドルフ対ケルンの試合を行いました。NdD-39

このイベントを行うようになった発端は些細なことでした。僕自身はドイツで四年間プレーしているのですが、過去二年間でドイツのアマチュアリーグでプレーしている日本人選手の数が驚くほどの数になっていることを知りました。

そんな選手たちがお互いいろいろなルートを使ってドイツへ来てプレーをし、異なる代理人、異なるチームなどさまざまな状況、条件のもとで、お互いに接する機会が制限されているのではないかと思い、年に一度だけでもお互いのドイツで成果や成長を話し合い、選手同士のつながりを深めることができないかと思いました。さらに、デュッセルドルフ対ケルンという関係性を利用して試合をするとより一層盛り上がるのではないかと思い、今回の試合を企画しました。

今回は構想から試合に至るまで僅かな時間しかありませんでしたが、試合当日は約30名もの日本人選手が集まり、お互いがプレーしている町のチームに分かれて試合を行いました。驚くべきことに、今回怪我や日本への一時帰国で参加できなかった人などを含めると、さらに多くの日本人選手が集まる可能性がありました。それだけ多くの日本人選手がドイツでプレーしているということをお分かり頂けたでしょうか。

ではドイツの地域リーグ事情について少しだけ。

ドイツでは1部としてのブンデスリーガから10部リーグまであり、3部リーグまでがプロリーグ、4部リーグはセミプロリーグ、5部以下はアマチュアリーグと分類されます。プレーの特徴としては激しく戦うプレーを好み、日本のサッカーに比べてよりフィジカル重視のサッカーをします。NdD-50

おおよそ8部リーグから勝利給や固定給などが出され、4部リーグからはほぼサッカーだけで生活できるだけのお給料を貰うことができます。もちろん資金力のあるチームでは、リーグに関係なく十分給料があったりとさまざまで、選手は環境、条件を考慮しながらチームを選択することができます。

今回集まったメンバーの大半は5部、6部の選手でした。ドイツでは有名な話なのですが、現ドイツ代表でワールドカップ最多得点記録者のミロスラフ・クローゼ選手はキャリアスタートは7部リーグでした。これは特例ですが、ドイツでは結果を残せばいくらでも上を目指すチャンスがあります。そんな僅かなチャンスを掴むために、日本から多くの若者が海を渡り、このドイツでチャレンジしています。

そんな彼らの活躍を少しでも知ってもらいたいということも今回の企画の目的でありました。彼らにとっては、ドイツで陽の当たることの少ない地域リーグでプレーするということは時に孤独で、外国人ということで多くのプレッシャーも受けています。そんな彼らが頑張っている姿を認識してもらうことは、彼らにとっては大きなモチベーションになります。

今回の試合では、お互い緊張感の低い立ち上がりとなりましたが、終盤には公式戦並みの激しさと緊張感で進んだこの一戦は、結局ケルンチームがPK戦の末勝利しました。試合後には選手同士で集まり、バーベキューをするなど、交流会として非常に有意義な場となりました。NdD-Gruppe

今回協力、参加していただいた選手、Cfl Links関係者の方々、試合を見に来てくださった方々の努力により成功した試合でしたし、2回目、3回目と継続して続けていくことが重要だと思います。来年以降もこのようなイベントを行うことができればと思いますので、この記事を読んで頂いた方で、もし少しでも興味のある方は、観戦などに来て頂ければと思います。もちろんこの記事を目にしたドイツでプレーしている選手の参加は大歓迎です。来年はもちろん、毎年行われる恒例イベントになるように努力していきたいと思います。

日本からドイツに飛び立って挑戦するという点ではドイツに住む全ての日本人の方々に一致する共通点だと僕は考えています。これからも日本人としての誇りを持ちながら、時にはお互い助け合いながらこのドイツの地で挑戦を続けていければと思います。選手を代表しましてこれからも応援して頂ければと思います。

テキスト提供: 重松直志

写真提供: グループ写真 重松直志、その他の写真 JC (Japan Contact)

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投稿者: netdeduessel

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