ドイツのバルカン化

観光客ならなかなか気が付かない事について今日は報告したいが、予め言おう。僕は前の記事でレイシスト(人種差別者)と言われたが、僕はまさかそうではではない(そんな与太話は止めて欲しい)!報告するのはあくまでも事実や現状であり、社会や政治などでは現在大きく世論の対象になっている事のみである!

三つの現象は最近ドイツで目立っており、話題になっている。
  • 一つ。都会の商店街には乞食が増えている。乞食は昔からいたが、最近目立っている人が南国っぽい顔をしており、若くて、中に餓死しそうな子供までもお金をねだっている場合もある。それでも充分に同情を起こしているのに、中には攻撃的な姿勢で、考えられないほど酷い身体障害をわざとらしくさらけ出している人もいる。
  • 二つ。乞食の「風景」を回避しようと思ったらいくらでも回避できるが、別の所ではなかなか避けられない。それはスーパーの前である。戦略的に良い場所で、一般人誰だってしょっちゅう入らなくてはならないスーパーの入り口の前に立ち、乞食の生活を描いている新聞「フィフティ・フィフティ」を売ったり、直接施しをねだったりする場合も多い。お客さんは話掛けられないでスーパーに入れないケースが多発しているので、乞食達が部分的に経営者に追い出されることも多くなった。
  • 三つ。乞食の話は90年代よりあって、「最近」の現象だと言ったらちょっと相応しくないと思われるかもしれないが、もう一つの現象は実に最近の事で、自分でもよく気がついている。スーパーで買い物する時にやたら多く、大体二人か三人の組みでできている、また南国っぽい顔をしており、労働者の格好をしている男達が東南ヨーロッパらしい言葉を喋って、一緒に(大量の)買い物をしている。親子、夫婦は勿論のことで、たまに同性愛っぽい人が一緒に買い物をするのを見かけるのにとっくに慣れたが、ああいう組み合わせの人達は最近、ここ1~2年の現象として毎回毎回出くわす。

それはなぜか、どういった背景があるのだろうか。
読者の皆さんには若い方もいるかもしれないので、ちょっとだけ歴史を照らしてみよう。
1990年までにヨーロッパは二つの大きな「ブロック」に分けられていた。西側は民主主義、資本主義。東側は事実上の独裁主義や共産主義。その両ブロックの境界線は「鉄のカーテン」と呼ばれていた。西側の人達は自由でどこに旅行しても良かったが、東側に住んでいる人達の移動には厳しい制限があったと言うよりも、出国できたのがせいぜい政府の人、行政関係者、大会の時に強硬な警備付きのスポーツ選手もということであった。

ところで、第二次世界大戦の結果として二つ、西と東に分けられたドイツのど真ん中にも境線があった。そして、昔も首都であったベルリンは何よりも複雑な位置にあった。それは東ドイツの真ん中に、島みたいに浮かんでいた。だが、ベルリンの西側はアメリカ、イギリスやフランス軍に占領されていたので、(東ドイツの領土の真ん中に浮かんでいるのに)事実上西ドイツに属されていて、ロシア軍に占領されていた東ベルリンは東ドイツの首都になっていた。1961年には東側での状況はあまりにも酷くなりすぎた結果として、東ドイツの人達が大勢西ドイツや西ベルリンに流出したので、東ドイツの政府が西ベルリンの周りに壁を作り、西ドイツと東ドイツの間にも何百キロもある、自動機関銃の備え付けられている非常に非人間的な境界線も作った。

話が少し飛んだが、1980年代には東ヨーロッパ各国の共産主義の政権が次から次へ崩壊し、それぞれの国の国民がやっと解放され、1989年11月には「ベルリンの壁」すら「倒された」。そして、1990年には両ドイツは再統一した。再統一の一つの条件と思われるのが、ヨーロッパ共同体(EU)の更なる連合化、統合化であった。あれ以来、幾つかのステップで色んな国がEUに加盟した。1995年にはフィンランド、オーストリア、スエーデン、2004年には元共産圏8カ国プラスマルタとキプロス、2007年にはブルガリアやルーマニア、2013年にはクロアチア。

2007年のそのルーマニアやブルガリアのEUへの加盟には大きな疑問点があった。一人当たりの国民総生産は100万円位しかないという指数はEU平均の半分以下なので、他の国々との経済競争に耐えられるのか、市民社会、文明すらEUとの統合は果して可能かどうか、全てが極難点と思われていた。にも拘わらず、加盟は可決された。
そしてここはポイント。新しい国がEUに加盟したら、その国民がEU内に自由に住所や職場を選べるようになる。そして当然、ここの両国の状態はあまりにも酷かったので、大量の人達が特にドイツに流れ込んでくる恐れの元で、ドイツ、オーストリアやオランダの率先で両国の自由移動には7年間の留保期間が設けられた。つまり、加盟の2007年から2014年初めまでにルーマニア人やブルガリア人が勝手に移住出来なかった訳である。

しかし、この制限からの回避の可能性もあった。「自営業」の形でやってきたら、制限が効かない。言うまでもなく、ここ数年両国から流れ込んだ人達はみんな「会社を創立」し、自営業という名目でドイツで活躍していた・・・。

さてさて、2014年は今始まった。一月一日よりルーマニアやブルガリアの人はEUどこにでも移住が出来、労働市場で自由に就職もできる。EU加盟国の国籍の人は殆どドイツ人と同じ扱いされるので、低賃金の労働市場は大体彼らに占められるようになるだろう。勿論、この市場で働きたいドイツ人は少ないので、ドイツ人から仕事を奪い取る事も稀だと思われるけれども、一つの別の市場では既にその影響が現れている。それは住宅市場である。現在のドイツでは、24年前の再統一と同じ様に、住宅不足が起きている。お陰で不動産の価値も上がることで不動産の持ち主が喜ぶが、賃貸住宅を借りなくてはならない人が、特に都会で住まいを探す時に何十人の「競争相手」と一緒に住まいの前に並び、貸し手の機嫌を取るのに頑張らないと駄目な時代が蘇った。そして、何の準備や知識も無しに勝手にあの国々から来る人達がああいうちんぷんかんぷんの心境で住宅も見つからない場合は、ホームレスの施設に行って、既に大勢いる他のホームレスとの「宿奪い取り」するようになる。こんな報告はしょっちゅうテレビに出ているので、一般人の我々の知っている範囲にもなった。

政治家は難民、移民に対して「歓迎、歓迎」と呼びかけて、ドイツの原住民が「僕はどうなるの」というのを風刺的に取り上げている漫画。政治家が背中で手に持っているのは社会福祉、公営住宅、子供手当ての申請書、あと職場の付与誓約の他に選挙権と市民権すらの約束・・・。

上記の漫画には根拠があるだろうか。一般市民から見れば、ある!
ここ3年間ではルーマニアからなんと50万人はドイツだけに流れ込んできた。ブルガリアから30万人!それは両国の人口の3%以上の数字である!あともう少ししたら、両国の社会が機能しなくなる恐れもある。ドイツの政治家は主張しているが、流れ込んでくるのが両国のエリート、医者、エンジニアー等。両国の給料体制はドイツの十分の一にもならないし、ドイツでは今好景気で人手不足になっているので、この真空状態は当然彼らの流出に至る。あと流れてくるのが一般労働者、つまり真面目に働きたい人。ドイツでは低賃金になるが、それは自国の最高の収入よりもまだましなので、喜んでやってくれる。
ところで、昨日ばかりニュースに出たのだが、外国人がドイツに来てから、3ヶ月だけ働いたら100%の福祉を受けられるようになる。

但し、エリートはエリートで、全体の5~10%に過ぎない事は一目瞭然のことである。
真面目に働きたい人は何%だろうか、3割、4割、5割?
「真面目」の定義にも問題があるから、その数字を決めるのが何よりも難しい。

大体の政治家はよく見逃しているのが残りの何十%。その「残り」は自分の国でも「残り」と見なされているから。要らないと思われている人達、教養の無い、文盲率の高い、字も読めない人達。

そんな人達の中にはいわゆる「ロマ」(ジプシー)が非常に多い。彼らには国が無いし、元々移動民族であるので、中世からヨーロッパどこに行っても嫌われていた。なぜか特にルーマニアやブルガリアに多くなった彼らは今の自由を利用し、好んでドイツに流れてくる。
そして、ナチスの時代には彼らの多くは収容所でドイツ人によって殺されたから、ドイツ(の政治家)は大きな声で文句を言えない。ジプシー達もそれを意識しているので、自分の権利を貫き通すのに何ら遠慮も示さない。(特に左派の)政治家はドイツの社会に対して、彼らも歓迎し、社会に統合させようと呼びかけているが、原住民の抵抗の他にジプシー達自身の反発もある。移動民族である事は彼らにとって自慢であるので、どこの社会にも親しくなりたくない発想は背景にあると言われている。

自分の権利を主張し、デモ行進をしているジプシー達

乞食達の多くはジプシーで構成されているので、この関連で第一に取り上げた話にもう一回戻ろう。

一般の人情を持っている人誰だってそんな風景を見るだけでもとても耐えられにくいだけでなく、施しをしないで去るのも到底難しい心境になる。但し、それらの乞食の裏にはバルカン系のマフィアがいる。
ただ、ドイツにいる人の誰だって乞食の生活を送らなくてもいい。みんな、誰一人も残らず、外人、難民、亡命者すら、必要だったら社会福祉で生きていける!しかも、現在のドイツでは治療できる身体障害を大人になるまでに治療しないで放っておく事はまずない、ゼロ!あの乞食達はみんな東南ヨーロッパの不法入国斡旋マフィアによって、社会福祉がしっかりしており、経済が好景気にあるドイツに連れて行かされる。一日の「仕事」が終わったら親分に収入を納め、泊まっている所にちゃんと帰れる。結果論を言うなら、その人達の誰もが直接その施しで食っていかなくてはならない訳ではない。これもテレビに出ているので、著者の与太話ではない!ところで、ドイツの人口8千万人強の中には外国国籍を持っている人は一割にもなっている。既にドイツ国籍を受け取った、元外国系の人も更に一割を占めている。両方の数字は2005年分のもので、今なら更新されたらきっと合わせて25%になる。都会の助産院の看護婦に言われたことがる。生まれる赤ちゃんの半分以上は外国人、既に!こんな状態が続けば続くほど、都会の人口もそれを反映することになるし、当然いつかは田舎にも広がっていく。

シュトゥットガルト市の人口の40.1%は外国籍、フランクフルトは39.5%等(2005年)

僕が描いているのが事実だけである。全ての数字は連邦統計局の統計に基づいている。
それに、僕も解決案がない。既にお手上げ。報告しただけ・・・。
個人的な意見としては、ドイツのバルカン化は進んでいるに違いないと言えるだろう。

いずれにせよ、紹介した事実や統計は一つ。
今回の記事のテーマに関しての原住民の感情は別。
それを否定する特に政治家はいつか痛い目に会う。
それだけは確信している。

追伸:
日本人によく言われることがある。日本もそうだよ、おんなじ!
ちょっと待った、程度の差を見てくださいよと、言いたい。
日本の人口の25%は外国籍?
年間何十万人の外国人が日本に移住してくる?
いやいや、日本の現状はまだまだ全~然ドイツとは比べ物にもならない・・・

ロルちゃん

日本人のための、ドイツの生活応援サイト

タグ:
カテゴリー: ドイツ、ドイツ人について, ドイツと日本の違い

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

  ブログランキングの応援クリック、         宜しくお願いいたします!      ↓↓↓           ↓↓↓

にほんブログ村 海外生活ブログ デュッセルドルフ情報へ
にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。