塗り絵をするとき、画用紙は何色ですか?
カラーは塗り絵と似ている
さて、違いが分かった所で次はまた違う話を。
雑誌やテレビを見ているとみんな綺麗な髪色してますよね。
あの色は何色なんだろう、どうしたらあの色にできるだろう、どのぐらい傷むのだろう。
一瞬のうちにたくさんの疑問が浮かぶと思います。
簡単に理解できるたとえ話をひとつ。
小さい頃に塗り絵はした事あるでしょうか。
カラーリングと言うのは塗り絵に似ている事があります。
綺麗に色を塗るにはどうしたらいいでしょうか。
値段の高いクレヨンを使いますか?
質のいい紙を買いますか?
答えは簡単です、白い紙を使います。
安いクレヨンでも画用紙が白色ならば綺麗に発色しますね。
しかし黒い紙に青色を塗ってみても全く色が確認できません。
カラーリングもこれと同じで黒色の髪にいきなり真っ赤な色を入れようとしても全く発色してくれません。
しかし金髪の明るい髪にカラーリングすると綺麗に赤が発色してくれます。
透明度の高い色や、海外の人の綺麗な色を再現しようとするならまず黒色からできるだけ明るくする必 要があります。
元の髪色が白に近づくほど綺麗に色味はでるのです。
しかし当然ダメージも明るくなるにつれて大きくなるのでよりいっそうケアが重要になってきます。
透明感のある綺麗な色味はまずほとんどがブリーチなどを使い、明るくする事から始めます。
色味によって抜けやすい色と抜けにくい色がある
赤や黒や青、緑などの色味によって抜けるスピードが違います。
そこまで大きくは変わりませんが….
まず暖色系(赤系)は比較的退色しにくいです。
そして寒色系(青系、アッシュ系)は暖色系に比べると持ちが若干短いようです。
これはカラー剤の粒子の大きさに違いがあるために起こります。
アッシュ系などのカラー剤は粒子が大きい為に毛髪の奥まで浸透しない為に比較的に早く退色します。
それに比べ暖色系のカラーは粒子が小さく、髪の内部まで浸透するのでアッシュ系に比べると比較的持ちが長いと言えます。
しかしこれは美容師の塗り方や時間の置き方によっても変わってきますので参考程度に考えてください。
なぜ色は退色するのか
上にも書いてありますが、カラーリングは粒子を髪の中に浸透させる事で発色させています。
ですのでこの色の粒子が髪から流れ出てしまうと退色していきます。
退色していく主な原因は以下の通りです。
退色する主な原因 | |
暖 色系(赤系) | シャンプー 汗 プール |
寒 色系(アッシュ系) | 紫外線 化学薬品 ドライ ヤーなどの熱 |
黒染めってなに?
学生さんがよくされるメニューです。
やっぱり一度は明るくしたいですもんね。でも黒染めしちゃうと結構大変。
なんででしょう。
カラーリングは時間が経てば退色して行く事は既に説明しました。
しかし全て暗くして、元の自然な色に近づけることを黒染めといいます。
自分で黒染め
黒染めは全部黒にすればいいし、簡単だから市販のカラー剤でいいや!
なんて人少なくないですよね?
しかしこの黒染めほど注意して欲しいことはないのです。
なぜか?
黒の染料が強すぎるのです。特に市販のカラー剤は『黒色』
真っ黒です。アジア人はみんな元の髪色が真っ黒であることは少ないのです。
少し茶色な人もいるし、だいぶ明るい人もいます。
そんな人たちにいきなり真っ黒のカラーリングをしたら…
カツラみたいな不自然さがでます。明らかに不自然です。カラスみたいな黒色です。
そして何よりも飽きた時に脱色しずらい。
色の中で一番強い色味の黒を完全に取り除くには施術の工程が長くなります。
それによりダメージも普通より多く受けてしまいます。
大抵はブリーチなど強い脱色剤で黒を取り除いてから希望の色をいれていきます。
しかしムラになる確率も高いのであまり自分で黒染めをしない方がいいですね。
美容室で黒染め
自分で黒染めするのと違う事は、サロンの黒染めは『黒色に見える混合色』ということ です。
真っ黒ではなく、黒色に見えるように様々な色を混ぜて黒色に似せて作ります。
この混合色の黒にすることによって、その後のカラーリングが全く 変わってきます。
ブリーチをする必要がほとんどなく、通常のオシャレ染めの明るい色を使って脱色することができます。
といってもやっぱりすぐには明るくならないのですが^ ^;
ブリーチをするのとしないのとではダメージも仕上がりも全く違ってきます。
黒染めをするならばその先の事も考えてカラーリングしましょう。
希望を叶えるには妥協することも必要
明るくしたいけどパサついて見えるのが嫌だ、枝毛が目立つ、毛先が引っ張っただけで切れる。
ハイダメージになるとそれに伴って悩みも増えます。
髪色が明るくなるほど枝毛やダメージが目立つようになります。
ツヤもでにくくなります。
美容師は魔法使いではないので全ての願いを叶える事はできません。
何かを選択すれば、受け入れなければならない事もあります。
色味を特にこだわりたいのであればダメージはある程度覚悟してく ださい。
ダメージを抑えたいのであれば髪色はある程度制限されます。
具体的なことはここでは言えませんが、どこまで妥協するかは髪を直接見ている美容師と相談しながら決めてください。
カラーをやろうと思って美容室に行ったけど、できないと言われた..
なんて悲しい事は美容師もできれば言いたくないです。
ワクワクドキドキして来て頂くのにそれをできませんの一言で終わらせたくありません。
だからできるだけ最善の道を探します。
しかし、髪の事を考えて時にはお断りさせて頂くことがあるということを少しだけ覚えといてください。
田中靖人
田中さん、(ブログに) お帰りなさい!