フランスでは昔、ヒルに血を吸わせて病気を治していた

プラシーボ効果というのを聞いたことがあるでしょうか? 例えば風邪を引いた患者さんに、風邪薬だと偽って、薬でも何でもないものを入れたカプセルを飲んでもらって風邪が治ってしまうケースがそれです。

自己暗示のようなものでもあるわけですが、新しい薬が開発された時にも認可を得るための治験でテストされるそうです。

医学の歴史がこのプラシーボ効果の歴史であるといわれていますが、実際に過去の医学を見てみると、その表現は否定できないものがありました。

わずか200年ほど前、ジェンナー(*1)やパスツール(*2)が登場する前は、菌の存在が知られておらず、手を洗うことの重要性が知られていませんでした。

ある病院ではお産をする時に午前中に死体の解剖を手伝った医学生がそのまま手を洗わずに午後にお産を手伝って母子の死亡率を高めていたので、お産婆さんと自宅でお産するよりも、その病院でお産をする方が死亡率が高かったという事実が残っていて、とても今の常識からは想像もできません。

やはり200年前頃、フランスでは病気に対してヒルに血を吸わせるのが効くということで、1827年のわずか1年間で3千3百万匹のヒルを輸入した事実が残っているそうです。

瀉血(しゃけつ)という、血を抜いて病気を治す治療方法もありましたし、一角獣の角(例えばサイ)、動物の胃石、マンダラゲ、ミイラの粉…等は、当時の医師達に経験的な特効薬として是認されていたそうです。

日本でもその昔、男性の刑死体の肝臓の塩干しが、梅毒、ハンセン氏病、結核などの万能薬と誤解され、「脳味噌の黒焼き」や「人油」よりも高値で売られていた(1870年に販売禁止となる)そうです。

現在の医学は内臓や心臓さえも移植してしまい、遺伝子も組み替えてしまうほど高度なものになってきています。ですがそれでもまだまだ人間の身体のことについては分かっていないことだらけです。

医学の歴史とは、その時の常識が後に迷信となってしまうという、まるで常識と迷信の入れ替わりの歴史、そしてプラシーボ効果の歴史であるというわけです。

*1 エドワード ジェンナー  牛の乳を搾る女性が、当時の大病であった天然痘にかからないことからある少年の実験を経てワクチンを発明。

*2 ルイ パスツール  ジェンナーの功績のワクチンによる医療を更に発展させたり、殺菌・消毒の方法を確立した。菌の作用の究明で失敗しないワインの醸造でも有名。

EK

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カテゴリー: 健康
フランスでは昔、ヒルに血を吸わせて病気を治していた」への2件のコメント
  1. のぶ より:

    脳みその黒焼き・・・人油・・・医学なのかオカルトなのかもうわけがわからないですね(笑)
    医薬品として認可されるのは治癒率20%だそうで、プラシーボ効果の方が高いことも多々ありそうですね。むしろ副作用がない分だけ、プラシーボの方が安心かもしれませんね(笑)
    ウジはさすがにいやだなあ・・・

  2. N.K. より:

    ちょっとこの本文の趣旨とずれているかもしれなくて恐縮ですが、、、上記の治療の話しを読み、ウジ虫にわざわざ傷口を食べさせる治療もあること知ってびっくりしたことを思い出しました。マゴットセラピーというらしいのですが、、Wikiによると 「近代の戦争において、傷口に蛆が湧いた方が傷の治癒が早い、という事も経験的に知られていた。1940年代にまではマゴットセラピーは積極的に行われていた。様々な抗生物質の開発、や外科治療の進化によってマゴットセラピーは衰退していった。しかし、現代になり、抗生物質が効かない耐性菌の出現や糖尿病性壊疽患者の増加によって再びマゴットセラピーは注目されるようになった。」とのことですので、何がどうひっくり返るのやらという感じでした。。一種の常識と迷信の入れ替わりでしょうか。。。「蛆は、選択的に腐って死んだ組織のみを分泌液で溶かして食べ、健常な組織は食害しない。これによって、正確に壊死組織のみが患部から除去される。また、蛆が分泌する抗菌物質によって殺菌も行われる。この分泌液は、MRSAなどの薬剤耐性菌を含む様々な病原菌を殺菌することが知られている。」 とのことで、、、ちょっとウジを見直してしまった今日この頃でした。。

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